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「榛"はる"…」 「あ、暁"あき"!だ、ダメだよ…ぁ…あぁー! もう!俺のパン取んないでよ!」 「いいじゃん。榛のもんは俺のもん」 青空が広がるある学校の屋上で黒髪の同じ顔をした青年が2人戯れている。 パンを抱えて頬を膨らませているのが結城 榛"ゆうき はる"、榛からパンを取って俺様発言をしているのが結城 暁"ゆうき あき"だ。 2人は一卵性の双子で黙って立っていると見分けがつかない。 「そんなに怒るなって」 笑いながらそういうと暁は榛の頬にキスをする。 「むー…だ、騙されないからねっ」 「何?もっとちゃんとして欲しいの?」 榛は口を尖らせ睨むようにして暁を見たが、顔を赤らめていたため迫力がなく暁は指で榛の唇をなぞる。 すると周りから女性の悲鳴が上がった。 「榛くん可愛い!」 「暁様格好いい!」
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