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「次は?」 「次は泣いている榛君を暁君が慰めてる感じでお願いします!」 2人の周りには、カメラや携帯を向けて撮影会らしきものが行われている。 この2人の仲の良さとノリの良さは、腐女子の心をくすぐるのに丁度良かった為、週に何回かこうして撮影会が開かれていた。 撮影会が終わると2人は、撮影をしていた生徒達からジュース等を貰い寛ぐのが習慣。この日も2人揃って屋上の柵に寄しかかった。 するとガコンッという音を立てて柵が倒れる。 まさか柵が倒れると思っていない2人は体重を柵に掛けていた為、当然のように後ろに倒れていく。 暁は咄嗟に榛の手を掴み、空いた片手で外れていない柵を掴もうとしたが遅く、2人は重力に従い落ちていった。 「あ、暁!」 「榛!」 2人はお互い抱き締め合い目を瞑る。 屋上から地面まであまり距離はないはずなのに、落ちてる感覚はあるものの一向に地面にぶつかる様子がない。
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