書記の場合

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外では部活をしているであろう生徒の声がして、教室にも少し聞こえてくる。 桜の花びらがほとんど地面に落ちているところから、だいたいの季節は感じられる。 教室には、私が後輩君を押し倒してる。なんでかは聞かないでね。 「ダメですよ、センパイ……こんなところで……」 私のかわいい後輩君の声が聞こえてくるけど、わざと無視する。 だって、そのほうがいじりがいがあるもの。 私は彼の体を力一杯、けど、痛くならない程度に抱き締める。 彼の顔が紅くなり、心なしか心拍数が上がっている感じがする。 彼が逃げようとするけど、私は彼の顔を両手で押さえつけ、彼の口を塞ぐ。 彼の少し柔らかい唇の感触が、私の唇越しに伝わる。 「……!!」 驚いてる驚いてる。 マンガみたいに目を見開いてるもの。 少しすると、私から唇を離す。 彼は真っ赤になりながら私のことを見てくる。やっぱりかわいいわ。
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