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「あ、朋花?」 玄関を出たらすぐに聞こえた声。 耳に馴染んでいる声にたどって後ろを振り向いた。 「あ、ヒロ君」 私は立ち止って、走るヒロ君を待った。 普通なら 「あぁ!ヒロくぅん!」 ぐらいの勢いだろう。 私は違う。 そんな動作めんどくさい。 「わりぃ!今日寝坊した!」 と、手を合わせて私に謝罪している。 「別にいいよ?いつもの事だしー」 私はクスクス笑いながら歩き始めた。 ヒロ君は中々のイケメン。 身長は私と同じくらいの高さだが… スポーツは結構できる方だ。 野球一筋でやってきたヒロ君。 小学校の時に一回だけ試合を見に行ったけど… ヒロ君かっこよかった。 どこの誰よりも声が派っていて 今でも耳に残っている。 だから、いつも背中には長い野球バットがある。 髪の毛は坊主だ。 いつも触っては、 「今日もツンツン(笑)」 と、笑っていた。 ヒロ君は、かなりの恋愛マスターらしい。 年下からの声援は絶えない。 先輩からも、母性本能が感じられるらしく バレンタインなんて、チョコの山住。 こんなにチョコ大丈夫か…? 心配してると、ヒロ君は鼻血なんか出したっけ? 本当によくモテている。
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