未知

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「でもあれだろ、こんな体験もう一生できるもんじゃないぜ?」 明るい表情でかなりこの状況を楽しんでいるのは渡辺真矢。 俺と同じ高校生で同じクラスだ。 茶髪の少し長い髪の毛に少しつり上がった目。 その目つきのせいでよく喧嘩を売られている。 しかし体力も頭も相当良い方で、オマケにイケメンとまできたもんだ。 「ちょっと前まではお前が一番慌ててたクセにさー、真矢さーん」 「当たり前だ、目が覚めたら変な場所にいたんだから。人間として当然の反応だろ?」 いつもちょい上からものを言う真矢。 流石にもう慣れたが、出会ったばっかの頃はこの性格のせいでよくケンカしたもんだ。 それより別室にいる希実はちゃんと寝れてるだろうか。 もう夜中だけど、状況があれなだけに寝れてないかもしれないな。 とか思ってたら俺達のいる部屋のドアがゆっくりと開いた。 枕を抱えて入ってきたその女の子は、やはり希実だった。
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