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「バレンタインデーの前日に呼ばれるなんて、終わってるよなぁ。」
俺は彼女からのメールを開くと思わず行っていた。
「例のキャバクラの娘か?」
隣に座る先輩の大輔さんが、すかさず反応してきた。
「そうなんですよ。終わってますよね?」
俺は彼女の為にドルチェ&ガッバーナのオープンハートのネックレスを買っていた。それと花束を持って…
バレンタインデーというイベントで、きっちり彼女のハートを掴もう!
そう思っていたのに…
「終わるも何も、まだ何も始まってないだろ?」
大輔さんは面白そうにニヤニヤと笑った。
「そんな事ないですよ!一緒に映画も行ったし、カラオケも…」
「でも何もなかったんだろ?」
大輔さんの突っ込みに俺は口を閉じた。
カラオケボックスで朝まで過ごした時にはかなりいい雰囲気になっていた。
誘っているのかいないのか判断が付きかねて、俺は結局行動が起こせなかった。
あれから半年…
あれ以来店外デートの誘いはなんだかんだと断られている。
だからこそ!
俺は今回のバレンタインデーに勝負をかける事にした。
そんな俺の出鼻を挫く彼女からのメール…
“明日は忙しいと思うから、ゆっくり話せないのはイヤだから、今日来て。”
「バレンタインデーの前日に呼ばれるなんて、終わってるよなぁ。」
俺はもう一度言った。
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