全ての始まり

11/34
前へ
/300ページ
次へ
「あぁ、補講だよ。 魔法史の成績が悪かったからレポート出さないといけなかったんだけど、書くの忘れててさ。逃げてきた」 「あんた、魔法史なんてカモ中のカモの教科でしょ。 ちょっと勉強すれば簡単に点数稼げるのに」 呆れかえった視線を送ってくる瑞希。 その態度には少しムッ、となってしまう。 「んじゃあ今から約二百年前。 初めて魔法の存在を世に広めたのは?」 「アルバニア・スーダン」 「んじゃあこの国、アルマスの国家元首は?」 「マクナ・ジークフリート」 ……マジで……? 「あんたねぇ……今の問題、答えられない方がおかしいわよ」 「……はっ。 そりゃそうだろ。こんなのウォーミングアップにすぎねぇよ」 ……最近知ったなんて、口が裂けても言えない……。 その後、俺の知る限りの知識を瑞希にぶつけたが見事に玉砕。 俺のプライドは粉々どころか灰になっちまったわ。
/300ページ

最初のコメントを投稿しよう!

252人が本棚に入れています
本棚に追加