252人が本棚に入れています
本棚に追加
「なっ……!」
吹き飛んだ大小の瓦礫が辺り一面にばらまかれる。
見たところ、近くに人がいなかったおかげで怪我人などは出ていないと思うが、さすがにことがことだ。
悲鳴や金切り声がそこら中を飛び交っている。
頭の理解が追いつかなく呆然と立ち止まってしまっていると、関門の中央部分。
そこから物凄い速さで何かが入ってくるのを目に捉えた。
そしてそれを追うようにもう一つ、異常な速さで視認出来ない何かがさらに広場へと侵入してくる。
その二つは何度かぶつかるように交差すると、片方が吹っ飛ばされたのか……なんと俺の方に向かって飛んできた!
「嘘だろ……っ!」
俺にそれを避けれるような反射神経などあるわけがなく、せいぜい出来るのは身体に力を入れて衝撃に対して身構えるくらいだ。
歯を食いしばり、両脚に力を込めて踏ん張る。
……だがそんな行為も無駄に終わった。
飛んできた物体はあまりにも速すぎて、受けとめた瞬間、衝撃に耐えきれず地面から脚が数センチ浮いて一緒に飛ばされていく。
最初のコメントを投稿しよう!