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4829.6.23 僕が、転生されたのは死んだ時よりもズゥーと未来のどこかの学校だった。 「早川君!!この数式がとける?」 僕は、早川という名前らしく成績優秀スポーツ万能というクラスの中心人物だった。ただ、この時僕はどこに転送されたのかをよく理解できておらず、 「先生!先生は、魔王ですか?」 という、質問をしてしまった。この時のクラスの視線は、どう見ても軽蔑の眼差しであった。確信する。 「…じゃ、じゃあ、別の人?」 こんな空気の中で手を挙げる者などいるはずもなく、 キーンコーンカーンコーン 授業終了を告げるチャイムが鳴り、教室内の生徒が逃げるように教室を出ていく。終わった…社会的に…大敗… 今日一日、僕は悲しみに埋もれていた。転生初日で引かれる転生プレイヤー(んなもんあるか!!)なんぞ他にいないだろう。僕は、ポケットの中の新型(?)携帯を開く。新着メールが一通。差出人は、女神アテネ。 『そちらの世界での戦いは、いつ起こるか分からないので気をつけて!!』 僕の、信頼取り戻し戦という戦いなら、もうすでに始まっているよ。女神さん。 窓から空を見上げながら、笑顔に涙を浮かべる僕。遠くから見たら変態にしか見えません。もうやだ、死にたい。 ドゥォォォォン!! 「ん?」 いきなり大きな音がして、周りが静かになる。へっ?なにこれ?これが戦い? 「キャアァァァァァァァァ!!」 遠くから女子生徒の悲鳴が!? その声が、女の子の声ならば、僕は最速でどこまでも飛んでくる!! 地を蹴ると、予想以上のスピードが出る。まだ3割チョイなのに、多分ボルトよりも早い。仮面ライダー最大低視聴率でスピード打ち切りになった奴よりも早いかもしれん。いや、ありにはさすがに勝てんか。 「放して!!」 廊下の角を曲がったすぐそこの教室内で、体中真っ青で角を生やしている謎の生物に、クラスメイトの坂本なんとかちゃんが、囲まれていた。下の方を覚えてなかったのは、気にしない方向で。 「坂本なんとかちゃん!!今助ける!!」 そう叫んで、箒箱から偶然一番ぼろぼろの長箒をつかんでいた。 運悪っ!!でも、今さら取り換える必要もない!!覚悟を決めて、角生やし謎の生物Aにアタック!!クリティカルゥゥ!!一撃で角生やし謎の生物Aを消滅させる。 「「「「「えぇ!?」」」」」
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