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俺は、数日前に階段を躓き足にヒビが入った。
全治数週間といったところで、特に酷い外傷もない。
…が、大ちゃんは異様に心配している。
大丈夫だ、って言ってあるのに。
「けど…何か心配」
「どこがだよ」
腕を組み、考え込む体制をとる大ちゃんにツッコミも兼ねて言葉をかける。
心配性というのは、こういうことだろう。
「よし、じゃあ…ん!」
考え込んだ結果、大ちゃんはそう言いながら、腰を屈ませる。
「え、何?」
「おんぶ!してってやるよ。ほれ、乗れ」
大丈夫だから、と言いながら自分の背中をペシペシ叩く大ちゃん。
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