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「忍様……どうして女のお姿になっているのですか……?」
「ああ、あたし性転換が出来るようになってな、この姿の時は俺じゃなくてあたしって言ってる。女の時は忍じゃなくてシノって呼んで」
俯いているリカに説明をしてやると、リカを勢いよく顔を上げた。
「そのお姿っ、とっても似合っておりますシノお姉様!私、一目惚れしてしまいましたー!!」
鼻血を垂らしたままあたしに走って近付いて来る。
どうしてコイツは美人なのに、こう残念なんだ。
「きったねー顔して此方来んじゃねーよ。ニコラが起きんだろーが」
迫り来るリカを軽く避けて回し蹴りする。
滅亡してからは仲間とかに会ってないから、この感じは懐かしい。
久しぶりに会ったから、ご褒美をくれてやった。
「グフッ……パンチ、ラ最高で、す」
キモッ。
「……ん?待て。女の時のフェロモンは女に効かない筈なんだけどな。……あ、何?お前もしかしてレズなわけ?」
「その通りですお姉様!私男は野蛮で苦手だったのですが、忍様の蹴りに目覚めてしまいました。恋愛対象として見ていませんでしたが、忍様が女になった今、私は更に忍様を好きになってしまいました!」
さすがギャグ要員のリカ。回復力半端ない。
「……ところで、あの、お姉様?」
「何?」
「私、さっきから気になっていたのですが、それ、何です……?」
リカがニコラを指差して、恐る恐る尋ねてくる。
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