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そう返事が聞こえると同時に、おぼんの上に頼んだ物が並び、そこには牛乳と千代特製の野菜ジュースが乗っていた。 千代が作る野菜ジュースは、りんご・レモン・人参・トマト・蜂蜜・ほうれん草・カボチャ…ここまではまだいいのだが、その後からは、スーパーなどで売っている、青汁の粉に大根・生姜・ブロッコリー・玉ねぎ・ネギ・ゴーヤ…と癖のある物をどんどん入れる。 慣れると飲めるが、一年生が知らずに飲むと、最初の一口で吐き出すという代物だ。 「千代さん…今日のジュース味違う…。」 「あらー、やっぱりわかる?」 「何入れたの?」 「今日は、苦丁茶とその出がらしの茶葉を少しだけ入れてみたんだよ。」 「苦丁茶?!あの、最近TVとかで罰ゲームに使ってる?!」 「身体にいい物しか入れません!!」 「はい…。」 この寮では、千代の言う事は守らなければいけない。 特に、食事の事に関しては…。 そこへ、生徒が一人入ってきた。 「よー!夢斗!千代さんおはよー!!」 「飛鳥…おはよう。」 「お前は朝から五月蝿いねえ…はい、おはよう。どうせ、朝は食べないんだろ?野菜ジュースは飲んでいきな!」 「はいはい。」 千代から言われ、ジュースを一口飲んだ飛鳥は、勢いよく口からジュースを吐き出した…いや、吹き出した。 「…っ!!ちょっと!千代さん!これ味が…。」 「苦丁茶が入ってるんだってさ。」 朝食を食べながら、夢斗がサラっと言うと、飛鳥は大きめのコップに入った野菜ジュースを見つめながら、そのまま暫くフリーズしていた。
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