Block1

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「大丈夫、大丈夫。それより、昨日は、助かったよ。迎えに来てくれなかったらどうしようかと思った」 「帰りが遅いから心配したんだよ。そしたら案の定だ」 「良いじゃないか。パティも元気だ」 サクスは、膝に乗せていたパティを抱き上げてステラに見せる。 パティの獣毛に覆われた尻尾が元気良く揺れていた。 今回の逃走劇は、ステラの直感が鍵を握る。 サクスを助けたプロペラ機は、ステラが調達したのだ。 同僚と言うよりは、相棒という存在の彼に、サクスは内心で感謝する。 アストロ大陸では、密猟が行われている。 密猟の対象は、大陸各地に生息する奇獣や珍獣であった。それらは捕獲され密売される。それを保護するのが彼らの役目だった。 今回、彼等が動いたのは、パティの救出命令が軍司令部から下されたからだ。
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