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大館女子学園・・・県内有数の女子校だ。県北の女子は大抵この学園を受験する。慎也は優希に連れられて大館女子の野球場に来ていた。
「私たち女子硬式野球部は見ての通り人数は10人しかいません。それに顧問もいないのです。なので、現在怪我をしている慎也さんにお願いしたいのです。」
「まぁ・・それはいいけど・・・俺でいいのか?」
「もちろんです。大学リーグで1年生ながら最多奪三振、最多盗塁を獲得してマウンドの貴公子と呼ばれた慎也さんに教えてもらえるだけでも最高です。」
「・・・ならいいけど。それに、俺の実力はそんなによくないぞ。あれは単なる偶然だ。」
「優希、その人が新しいコーチ?」
「うん。そうだよ。」
優希と話している少女は慎也にお辞儀をした。
「えっと・・・岩嵜愛佳(いわさき あいか)です。優希の突然の訪問すみませんでした。」
「あ、いやいや・・・」
なぜか慎也も固くなってしまう。グラウンドではソフトボールを使ってペッパーをしていた。
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