4人が本棚に入れています
本棚に追加
慣れなのか、気を使わず飲める状況で油断したのか、仕事で飲み過ぎていたのか、私はすぐに酔っ払ってハイテンション。
「てかさ、うちのママふざけてんだよねー」
愚痴のオンパレードに笑顔で付き合ってくれるタカ。
どんどん気分は良くなる。
目の前には渚と《ゆきや》
《ゆきや》と呼ばれる彼は、前髪が長くて顔が見えない。
名前だけは渚から聞いた事がある。渚曰く、《第二の彼氏》。
想像してたより陰気な子…。
ハイになった私に釣られて渚も一緒に酒を煽り出す。
「ちょっとゆきや!この子の腕見て!」
突然、渚が私の左腕を掴み、袖を捲る。
あらわれたのは、過去の、私の、傷。
「ちょっと!いきなり何すんの!」
突然過ぎて動揺してたけど、これはマズい。
何のために隠してるかわかんないじゃん!
急いで袖を元に戻してると、ふいに、ゆきやと目が合った。
「…なに?」
ちょいちょい、と手招きをされ、少しゆきやの方に、身を乗り出す。
ぱしっ
「いったい!」
何で初対面の男に、頭叩かれなきゃいけないわけ?!
最初のコメントを投稿しよう!