4人が本棚に入れています
本棚に追加
渚が連絡したのか、《ゆきや》が店の下まで迎えに来てくれていた。
「らっしゃあせぇっ!」
やっぱり、何を言ってるのかわからない。
と言うか、私の中のホストのイメージがぶっ壊れていく。
ボロボロのソファに、穴だらけの壁。従業員に男前は…居ない。
席へと案内されてすぐ、金髪の糸目が私の隣へ着いた。
「渚ちゃん、久しぶりー。…えーっと…初めまして?」
「マジナメてる。客商売で、1週間前の客を覚えてないとか素晴らしいよね。」
ストレスも溜まり、仕事終わりで、お酒が入ってる私には怖いものはない。
「え…もしかして雅ちゃん?!初めて会った時と全然違うからわかんなかった!」
慌ててフォローする《タカ》
「あーはいはい。お疲れ。」
素っ気なく返す私に、タカは慌てて私のご機嫌取りに走る。
「めっちゃ可愛くなってんじゃん!雅ちゃんその服似合うし!」
色営スタート。
「ありがとー。でも私、こんな服苦手」
なんか馴れ馴れしくて、目の前でニヤニヤする渚と、隣で色恋掛けて来るタカに挟まれて、酒を煽った。
最初のコメントを投稿しよう!