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「イヴ、もういいの」
メアリーはイヴが今何を考えているのか、わかっていた。
夢はもう叶うことはないかもしれないが、もう孤独ではないことにメアリーは満足していた。
「でも…!」
「イヴ」
メアリーはイヴにあるものを渡した。
「メアリー……これ…」
黄色い薔薇だった。イヴとギャリーの薔薇に似せた造花の薔薇。メアリーがいつも持っていた薔薇だった。
「イヴにあげる。あと……………」
今度はギャリーの方を向いた。
「実はギャリーにもプレゼントがあるんだ」
「あら、ほんと?。大切にするわ」
ギャリーは手を合わせ、笑顔になる。しかし、メアリーのプレゼントが何なのかわかった瞬間、彼の顔は凍りついた。
「はい、ギャリーにはこれ」
メアリーはどこから出したのかわからないが彼女の手にはギャリーの苦手な赤い目の人形があった。
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