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「イヴ、見つけたわよ」
メアリーはイヴの服の袖を軽く引っ張り、伝えた。
「うん、わかった」
メアリーにそう言うと、再び【少女を助けた男】を見る。絵に何を言っても伝わらないかもしれないがイヴはその絵に向かって言う。
「ギャリー、もうすぐだから待ってて」
イヴはその場を去る。またギャリーに会えることを信じて…
「ここだよ」
メアリーに案内され、イヴはやっと入り口の前に立つことができた。
【絵空事の世界】。この絵を触れればまたあの世界に行ける。
「じゃあ、私行くね」
メアリーにしばしの別れを言い、【絵空事の世界】の前で深呼吸をする。少し緊張してきた。イヴは絵に触れる。すると、メアリーの前から一瞬でイヴは消えた。
「頑張ってイヴ」
イヴを心配し、祈るようにメアリーは言った。イヴはきっと帰って来ると信じて。
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