後編

13/27
前へ
/47ページ
次へ
「ギャリー……!」 ギャリーだった。この世界の影響なのか11年経っても彼は変わっていなかった。イヴはギャリーのもとへ行こうとした。しかし… 「お前は誰だ?」 ギャリーの言葉を聞いた瞬間、イヴは足を止める。それはイヴにとって、あまりにもショックな言葉だった。 「誰って…私だよ、イヴだよ。ギャリー…覚えているよね…?」 名前を言ったらきっと思い出してくれる。イヴはそう信じて、自分の名前を言った。しかし、ギャリーの口から出た言葉はイヴが期待していたものとは違う。 「知らないな。おそらく、誰かと勘違いしているのだろう。それと、俺はギャリーなんかではない。俺は【少女を助けた男】だ!」 ギャリーは覚えていなかった。自分の本当の名前すらも…。
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

168人が本棚に入れています
本棚に追加