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「ギャリー……!」
ギャリーだった。この世界の影響なのか11年経っても彼は変わっていなかった。イヴはギャリーのもとへ行こうとした。しかし…
「お前は誰だ?」
ギャリーの言葉を聞いた瞬間、イヴは足を止める。それはイヴにとって、あまりにもショックな言葉だった。
「誰って…私だよ、イヴだよ。ギャリー…覚えているよね…?」
名前を言ったらきっと思い出してくれる。イヴはそう信じて、自分の名前を言った。しかし、ギャリーの口から出た言葉はイヴが期待していたものとは違う。
「知らないな。おそらく、誰かと勘違いしているのだろう。それと、俺はギャリーなんかではない。俺は【少女を助けた男】だ!」
ギャリーは覚えていなかった。自分の本当の名前すらも…。
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