後編

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「嘘…嘘よ……」 イヴはギャリーのコートを掴む。ギャリーの顔を見詰めながら彼の体を揺らす。 「お、おい…!」 焦るギャリー。どうすればいいのかわからず、ギャリーはただ、イヴを見ているだけだった。 「…オネェ言葉で、本当は怖がりで、でも…かっこよくて、優しいあなたのことが…私は……私は………大好きだった」 「な、何を言っているんだ…お前は…」 「思い出してよ!、そんなのギャリーじゃないよ!」 イヴは叫んだ。その瞬間、ギャリーのポケットから何かが落ちた。青く美しい薔薇……ギャリーの薔薇だった。 イヴはギャリーの薔薇を拾う。だが、その薔薇はイヴの薔薇とは違っていた。乾いた花びら、石のように重く固い茎。 ギャリーの薔薇は造花になっていた。 「あ…ああ……!」 絶望するイヴ。ギャリーがイヴの顔を下から覗くように見ていた。
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