後編

19/27
前へ
/47ページ
次へ
赤い目の人形に案内されながら薄暗い通路を歩く二人。イヴはギャリーに今までのことを全て話した。ギャリーは 「そうか…あれから11年も経っていたのね」 あの日から11年も経っていたことすら知らなかった。 「ねえ、ギャリー」 「ん、何?」 「あの日の約束、覚えている?」 イヴは少し恥ずかしそうに言った。昔、ギャリーとした小さな約束。でもその小さな約束があったから、イヴはギャリーを助けようとここまで頑張ってこれたのかもしれない。 「もちろん覚えてるわよ。出たら、みんなでマカロン食べに行きましょう」 ギャリーはあの日の約束をちゃんと覚えていた。 「う、うん…」 少しだけ顔が赤くなる。イヴはゆっくりギャリーの手をぎゅっと握ると、彼も少しだけ顔が赤くなるのが見えた。
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

168人が本棚に入れています
本棚に追加