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「い、痛い痛い!」
シエルがそうはさせんと言わんばかりにギャリーの髪を引っ張る。そんなギャリーとシエルを見て、イヴは笑う。
「もう、イヴ!。笑ってないでたす…」
助けてよ。そう言おうとした時、通路の奥から足音が聞こえた。イヴとギャリーは通路の奥の方を見る。薄暗いが姿は人のようだ。足音が近づくにつれ、正体が明らかになる。
「もう帰るのかい?。もう少しゆっくりしてればいいのに…」
落ち着いた物腰のおじいさん。服は絵の具でかなり汚れていて、彼は黄色い箱とイヴの赤い薔薇を持っていた。
「よかった。もう会えないかと思ってました」
イヴはその男を知っていた。イヴは殴られた箇所を指で示し、言う。
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