後編

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「私を殴ったのはあなたなんでしょ?。メアリーが描いたゲルテナさん」 殴られた時、後ろを向いても誰もいなかった。 でも犯人は確かにイヴの後ろにいたのだ。イヴのリュックの中に…。 「やはり、ばれましたか。いや~すまない。あの時の私はまだ不完全で、ああした方が楽だったのでな」 ゲルテナはまるで悪戯する子供のように笑う。メアリーが描いたせいか何処と無く彼女に似ている。 「ああ、この薔薇は返すよ」 ゲルテナは持っていたイヴの薔薇をイヴに返した。しかも花瓶に入れてくれたのか薔薇が元に戻っている。 「ど、どうも…」 おじいさんだけどカッコイイ。イヴはふとそう思った。 「私がここに来たのはイヴ、君に頼みたいことがあるんだ」 「頼みたいこと?」 「これをメアリーに渡して欲しい」 そう言うと、黄色い箱をイヴに見せる。ゲルテナは箱のふたを開けると、中には…。ギャリーとシエルは箱の中身が何なのか気になるが、ゲルテナはイヴにしか見せなかった。
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