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「私を殴ったのはあなたなんでしょ?。メアリーが描いたゲルテナさん」
殴られた時、後ろを向いても誰もいなかった。
でも犯人は確かにイヴの後ろにいたのだ。イヴのリュックの中に…。
「やはり、ばれましたか。いや~すまない。あの時の私はまだ不完全で、ああした方が楽だったのでな」
ゲルテナはまるで悪戯する子供のように笑う。メアリーが描いたせいか何処と無く彼女に似ている。
「ああ、この薔薇は返すよ」
ゲルテナは持っていたイヴの薔薇をイヴに返した。しかも花瓶に入れてくれたのか薔薇が元に戻っている。
「ど、どうも…」
おじいさんだけどカッコイイ。イヴはふとそう思った。
「私がここに来たのはイヴ、君に頼みたいことがあるんだ」
「頼みたいこと?」
「これをメアリーに渡して欲しい」
そう言うと、黄色い箱をイヴに見せる。ゲルテナは箱のふたを開けると、中には…。ギャリーとシエルは箱の中身が何なのか気になるが、ゲルテナはイヴにしか見せなかった。
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