天使のような赤ん坊

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「早く顔が見たいな~。男の子かな?女の子かな?ん~、楽しみ~。」 子供の性別は産まれるまで知りたくない。 そう二人は決めていた。 「知るのはまだまだ先になりますよ。」 ワクワクしているディアをガルダが落ち着かせる。 「ん~……早く顔が見たいし……天界で産んじゃうってのはどう?」 「いや、下界で育てるなら普通に産まないと。それに……もしかしたら何百年もかかるかも知れませんよ?」 「え!何百年ってなに!?」 「ん……私、産まれるまで千年かかってますから……。」 「せ……千……?」 茫然とするディアに自分の出生を話して聞かせた。 聞いたディアがハッとしてガルダを見る。 「た、たまごで産まれるの!?産んでから温めるの!?千年も!?」 その年数に困惑し、涙を流して叫びだす。 「い、いや、可能性として言ったまでで、その、」 おろおろするガルダと泣きじゃくるディア。 そんな騒ぎを聞いてシャスタが駆けつけた。 「どうしたんです!?子供に何か!?」 あり得ない事態が起きたのかと、血相を変えて尋ねるシャスタ。 「お、おじいちゃん!たまごなの!?千年なの!?ディア、そんなに待てないよ!」 「え、何……」 孫娘の訴えにきょとんとする。 ガルダに話を聞き、ため息をついた。 「普通の胎児じゃないですか?母体は人型なんですから。」 「違ったらどうするの!?孵化する前にパパとママが死んじゃう!」 孫の誕生を楽しみにしているソフィアとマルク。 人間の彼らは千年も生きられない。 .
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