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「じゃあ確認しますか?」
「いや!見たくない!」
即答で断るディアだが、不安はある。
どうしたら良いかとガルダを見上げた。
「たまごか胎児かだけ確認してもらったらどうですか?」
「う……ん、じゃあそうする……。」
それではと、3人はガレージに移動した。
診断装置を準備して、ディアの胎内を映し出す。
「あっ、これは」
「おじいちゃん!たまごか胎児かだけ教えて!他の情報は絶対いらないから!」
間髪入れずシャスタの言葉を遮るディア。
慌てて口をふさいだシャスタは昔の事を思い出していた。
自分もアレックス達の時は決して見なかったのだ。
同じ事をしている孫娘が愛しくて堪らない。
「ディア、ハグしても良いですか?」
「何でいきなりハグなの?それよりどっちだったか教えて。」
「うわ、冷たい。ディアはもうおじいちゃんの事なんてどうでも良いんですね……。」
何だか知らないが落ち込んでいた。
ガルダがディアを肘でつつく。
言いたい事を理解したディアが肩をすくめた。
「おじいちゃん、ディアはおじいちゃんが大好き。だからハグは大歓迎よ。」
「ほんとですか!?じゃあハグを!」
嬉しそうに抱き締める祖父。
元々おじいちゃん子のディアも嬉しそうだ。
「シャスタ神、それで結果は?」
「あ、えーと、胎児でしたよ。」
頬ずりしながら答えるシャスタ。
その胎児が二人だという事は胸の奥にしまい込んだ。
双子の孫が産まれた頃を思い出し、一層激しくなるスキンシップだった。
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