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それはさておき…
「アンタ、俺になにしたんだよ」
「だから契約よ。契約した召喚獣は自分の持てるすべてを行使しなければならないの。
ナガレが使ってた武器あれは地球にあるものでしょ?」
「そうだ」
まあゲームの中ではよく見かける代物で、実物なんてみたことも触ったこともないが。
「あなたの知識の中にあるものを具現化されたの」
「…知識が具現化できるなら、アンタらがそれで戦えばいい」
「それができたら苦労はしないわ。現代の魔法使いたちの魔力は枯渇していて精霊もすでに死に絶えている。
そんな中で魔法なんて使えないわよ」
「じゃあ…なんで俺には魔法とやらが使える?」
「地球人とメーア人はもとは一緒なのよ?
魔法を使ったことがない地球人に魔力が有り余っているって考えれば不思議じゃないわ」
つまるところこいつらは便利な魔法に頼りすぎて、魔法の源っぽい魔力やら精霊を亡くしてしまいそれで、
他人に頼って生きようとしているってわけか。
ホントになめた考え方だな。
「そうか」
怒ろうっていう気力もない。
むしろこの世界に呼んでくれたことに喜んでいる自分がいた。
ここでならオレは役立たずじゃない。
ホントに英雄にだってなれるかもしれない。
「さて、運転手がいないんだからナガレ、貴方が学園まで連れて行って」
「は?道わかんねーよ」
「この街道を道なりにいけばいいのよ。馬なんで逆らいそうになったら鞭で打てばいいわ」
そう言い放ってマリナは馬車のなかに戻って行った。
あの高飛車女はいつかシメる。
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