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街道を道なりに行くと、ほんとに学園とやらについた。
馬が大人しく進んでくれなかったら今頃どうなっていたことか…
学園は西洋の城のような外見で木々に囲まれている。
いかにもお金持ちが好みそうな豪華絢爛な様だ。
「ご苦労。まさかほんとにつくとは思っていなかったわ」
だったら自分でやればよかったものを…という思いを込めて一にらみした。
マリナは馬車から降りて、大きな門に近づいた。
「2年召喚魔法科マリナ・エーアスト」
誰もいないのに、声に反応して門がひらいてゆく。
「ほう…」
こういうのは魔法っぽい。
むしろ魔法ならこうあるべきだって感じだな。
「さ、行くわよ」
マリナは再び馬車に乗り込んで俺にそう命じた。
どこに行くかとかわかんねーし。
また道なりだろうな…と思って馬を走らせた。
学園の中は予想以上に広く、門から城まで結構な距離で森が続いていた。
森の中からは時折奇声が聞こえる。
どういう学校だよ…
「そこで止めて。馬車は置いてついてらっしゃい」
大きな城の隣にある、煉瓦づくりの別棟の前で馬車を止めた。
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