第一章

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街道を道なりに行くと、ほんとに学園とやらについた。 馬が大人しく進んでくれなかったら今頃どうなっていたことか… 学園は西洋の城のような外見で木々に囲まれている。 いかにもお金持ちが好みそうな豪華絢爛な様だ。 「ご苦労。まさかほんとにつくとは思っていなかったわ」 だったら自分でやればよかったものを…という思いを込めて一にらみした。 マリナは馬車から降りて、大きな門に近づいた。 「2年召喚魔法科マリナ・エーアスト」 誰もいないのに、声に反応して門がひらいてゆく。 「ほう…」 こういうのは魔法っぽい。 むしろ魔法ならこうあるべきだって感じだな。 「さ、行くわよ」 マリナは再び馬車に乗り込んで俺にそう命じた。 どこに行くかとかわかんねーし。 また道なりだろうな…と思って馬を走らせた。 学園の中は予想以上に広く、門から城まで結構な距離で森が続いていた。 森の中からは時折奇声が聞こえる。 どういう学校だよ… 「そこで止めて。馬車は置いてついてらっしゃい」 大きな城の隣にある、煉瓦づくりの別棟の前で馬車を止めた。
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