第一章

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「ここは寮よ。女子寮だけどあなたもここに住んでもらうわ」 「は?」 「口の悪い召喚獣ね…文句は言わせないから」 「わかっているだろうが、一応言っておこう。俺は男だ」 声も低いし、背だって175もある。 顔は幼いかもしれないが間違えたなんていわせない。 「わかってるわよ。でもまあ、ナガレくらいの召喚獣なら手元に置いておいた方が便利だと思ったの」 「…」 「さあついてきて」 皮の大きなカバンを俺に押し付けて、さっさと寮の中に入っていった。 玄関にはよくわからない言葉が書いてある。 寮の中はシンプルな構造で、玄関入ってすぐに受付があり、その横に階段と廊下がのびているのが見えた。 「私の部屋は5階の510号室よ覚えておいて」 「はいはい」 階段を上っていくマリナに続いて上に上がる。 「でねーアタシ試験で赤点とりかけたの!」 「えー危なかったねー…」 階段の上から2人の女の子たちが下りてきた。 どこの世界にも赤点ってあるんだな… なんて考えていると2人はこちらに気づいて顔が真っ青になり、頭を深々と下げた。 ん? 「面を上げて結構よ」 マリナがいつものようにエラそうにそういうと2人は急いで下まで駆けて行った。
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