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「どういうことだ?」
「私が第一貴族だから、みんな怯えているの」
さも当たり前のように言い放たれてもこの世界の事なんてなにも分からない。
「や、いみわかんねーし」
「…第一貴族っていうのはすべての貴族の原点。つまり始祖よ。王族にも匹敵する権力があるの」
「ほう…」
「三女だからなんの権力もないのにね…」
少しだけその時のマリナはさみしげだった。
思わず面食らったような表情をしてしまったのかマリナは眉間にしわをよせてムッとした。
こいつも普通の人間と変わらないところがあるのか。
「さ、部屋はここよ」
部屋のプレートにはわけのわからない文字が書かれている。
部屋の中は予想通り豪華絢爛極まりないもので、マリナらしい。
「こっちはナガレの部屋にしておいたわ」
玄関上がってすぐに4つドアがあり左側のドアを指さしている。
その部屋に入るとベッドと本棚がある。
「真ん中の部屋は共同スペースかつキッチン。その隣が風呂よ。右端の奥の部屋は私の部屋だから許可なく立ち入らない事」
「はいはい」
「明日から1学期が始まるから、休んでていいわよ。食堂とか店とかは3階にあるわ。浴場は3階にあるけど女子用だから入らない事。あなたはこの部屋の風呂に入って。」
「勝手にうろついてもいいのか?」
「いいわよ。逃げようとしたら契約印の反応でわかるから」
「ふーん」
契約印というものの具体的にこの首の模様がどんな効果を発揮しているのかは分からないが、
うろついていいのであれば勝手にするさ。
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