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「説明になってないぞ」
「その口の悪さは調教して直すとして…メーアっていうのはあなたの居た世界とは違う世界。
あなたがいたのは地球でしょう?もう一つの地球っていう感じかしら」
「別の惑星っていうことか?」
宇宙人にキャトルミューティレーションされたのか…
「あははっ面白いけど違うわ」
マリナは嘲笑した。
「地球とメーアはもともと一つの世界だったんだけど2つに分かれたの。
だから違う星っていうよりは異世界って言った方が早いわ」
いみわかんねーよ。
「…俺を家に帰せ」
「それは無理。私とあなたは契約を交わしているからね」
今頃になって先ほど焼けるように痛みを感じた首が疼いてきた。
そっと首に手を当てると熱を持っている。
「その首にあるのは契約印。誰かと契約した召喚獣であることをあらわしているの」
窓に反射した自分の首を見ると黒い模様が首輪のように入っている。
「お前のペットにされたってことか」
「まあそういうことね。私に逆らうと痛い目見ると思うから気を付けなさいよ」
勝手に連れて来られて勝手にペットにされるなんてふざけてるとしか言いようがない。
だが状況が把握できないままこいつに反抗するのは分が悪すぎる。
もしここが本当に異世界であるなら、状況を把握することが先決だな。
それから逃げる方法に…召喚されたなら帰ることだってできるはずだ。
「…わかった」
ひとまずはこいつのペットとして生きるしかないな。
「今から学園に帰るんだけど、貴方は私の召喚獣として不格好な様を見せることは許さないわ」
「学園?」
「シュタルク魔法学園。数少ない召喚師や魔法使いを養成するところよ」
「ふーん。アンタも貴族なのか?」
「そうよ」
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