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「ど……どうしよう」
登校早々、私はかなり情けないことを呟いてしまっていた。
まさかこの時代に、懐古趣味の高齢者以外に手紙などを使って要件を伝える人がいるとは。
いや、歯が震えてしまっているのは、そんな笑えるような驚きが原因ではない。
手紙から這いずってきた黒い不安が、理性をこじ開けようとしていることが原因だ。
強引に、悪意と共に、痛みにしがみついて、黒よりも暗いそれは私を壊そうと、駆け回り、吼え渡り。
そして諸手を上げて、歓喜する。
「誰がこんなこと……」
手紙の裏表を確認するも、差出人の名前が律儀に書いてあったりはしなかった。
何よこれ。
何で、何で私がこんなことされなければいけないの。
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