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「キタガワ…」
だれ?
当たり前だろう。そうなるのは。
こいつ、きっとデカインだなぁ…。
どうしようか、というかまず上官に言うべきだ。
雅は再び脱いだスーツに着替えて、部屋の外で監視をしている上官を尋ねた。
きっちりと制服を着こなした怖そうな上官が立っている。
うわ、こわ。
まるで厳ついパンダだ。
「あ、あの」
雅が恐る恐る声をかけるとジロッと睨まれてしまった。
負けるな、あたし!
「なんだ」
「えと…そのあたしの制服が誰かと取り違えていて…」
「名前は?」
「あ、私は川崎雅です」
すると厳ついパンダは雅の持っていた、キタガワと縫われた制服を取り上げ男子更衣室に持っていった。
「あ、あの…どうすれば…?」厳ついパンダは振り返り、「探してくるから待っていろ」と言った。
はぁ、朝からなんでこんなに運がないかなぁ。
その頃、キタガワも雅と同様焦っていた。
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