4人が本棚に入れています
本棚に追加
「無事だったみたいだね。君のおかげで無傷さ」
「そうですか」
須川さんは言葉を切った。
「それで…君はこれからどうするんだい?」
僕は笑った。
決まってるじゃないですか
「僕は黒沢直人のままでいますよ」
須川さんは一瞬驚く。
しかし、すぐに笑いかけてくれた。
「そうかい。なら、君の記憶がないことは秘密にしておこう」
須川さんはそう言って病室を後にする。
僕はその後ろ姿に心の中で“ありがとう”と呟いた。
誰もいなくなった病室で僕は決めたことがある。
それは
最初のコメントを投稿しよう!