~眠りの家~

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カーン…… カーン…       奥から何かを打ち付けるような音が聞こえる。 私は暗い通路を懐中電灯の明かりだけを頼りに進む。 奥まで行くと壁に20センチ四方の穴が開いている。     音はここから聞こえるようだ。     恐る恐る中を覗いてみる… すると巫女の格好をした少女が藁人形を壁に打ち付けていた。 カーン…… カーン…   私は金縛りにあい、目が離せなかった… 少女はこちらに気づき少し目があう、私の心臓は壊れんばかりに血を全身に送り出し、ドクッドクッと波打っていた。 少女は少し微笑むと消えていった…      金縛りが解けると私は急いで土間の部屋に戻った。 何か嫌な予感がする。 早くこの屋敷から出なければ…! 私は通路に続くドアに手をかけた。 その時!     「どこに…行ったの?」     先ほどの座敷わらしのような子供が見上げていた。 私は驚いて後ろに飛び退いた。       すると後ろには親子の霊がいたのである… 明らかに悪霊だ… こっちに近づいてくる…     私はおろおろと逃げ回った。   そして思いついた。 そうだ、これだ。
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