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「青春って何だろう?」
真面目な高校生、躑躅森優真(つつじもりゆうま)がさりげなく口にした言葉に遊びに来ていた友人達が反応した。
「何だよ急に?」
「優真君らしくありませんよ?」
「いや、よく皆青春してるって言うけどさ…正直あまり意味がわからなくてさ。」
「青春な…。」
眼鏡を掛けた長髪の男子、遊馬楽人が(あそまがくと)腕を組み、真剣に考えた。
「………パンツだな。」
「ゴメン、言っている意味がわからない。」
優真は思った事をそのまま楽人に言った。
「わからないって…、お前はそれでも男子高校生か!?」
「下着と青春が何の関係があるんだよ…。」
「お前は何もわかってねーな。」
楽人はため息をついて立ち上がった。
「…良いか?俺達学生は基本的に制服を着て登校する。」
「まぁね。確かに僕らは制服を着て登校するね。」
「でも私服の所もありますよ?」
「…まぁ聞け。それで女子の制服は決まってスカートだろ。」
「そうでも無いよね。」
「私この前ズボンを履いた女子を見ました。」
「………そうだな。で、俺が思うに制服を考えた人は学生にパンツを見るチャンスを与えるために―――」
「竜司は青春についてどう思う?」
「話しを聞けお前らぁっ!」
優真は楽人の話しを聞いても意味が無いと思い不良顔(顔中傷だらけで三連ピアスを付けている。おまけに目付きが鋭く三白眼で顎髭まで生やしている。)の高校生の日向竜司(ひなたりゅうじ)に質問した。
「そうですね…。私は好きな物に情熱を注いで努力する事だと思います。」
「例えば?」
「バスケ部だったらインターハイに向けて練習をしたり、野球部だったら甲子園に向けて練習したり…」
「文化部とか帰宅部とかはどうなるんだよ?」
竜司は少し悩んでから答えた。
「文化部は高文連があるとして…帰宅部はそもそも青春なんて無縁だと思いますよ?」
三人の間に沈黙が出来た。しかしその沈黙を楽人が壊した。
「恋愛も青春の内じゃね?ほら、甘酸っぱい関係みたいな…?」
「でも恋愛なんてなかなかできないよね。」
「初恋するのも青春なんじゃないでしょうか?」
「そう、初恋は恋愛の1Pに相応しい。そのきっかけがパンツなんだ!」
((まだ諦めてないのか…。))
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