22/26
前へ
/135ページ
次へ
先生と母さんが出て行った後、コマがカバンの中からノートを一冊取り出し、見せてきた。 「・・・なんだ?それ」 「今日の授業内容、全部写してきたから」 「あぁ、サンキュー」 正直、あんまり嬉しくない。 渡されたノートのページをペラペラとめくる。 「左頬と、右手首」 「え?」 「腫れてる」 そういってコマは僕の右手首を指差した。 「…本当だ。気づかなかった」 右手首をみてみると、確かに腫れていた。 「あと、ここ。左瞼、切れてる。転んだの?」 左瞼を触ってみると、テープか何かが巻かれていた。 「そうかもしれない」 意識しだしたら、ズキっと痛んだ。
/135ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加