1.瑠璃(ルリ)

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私はそれだけ言うと、また一つ隣りの窓を開け放つ。 また少しだけ、少しでもこの場所が新鮮になるといいと思いながら。 私の罪悪感が薄まるように。 「俺、佐川浩輔(サガワコウスケ)」 彼は言いながら机にあったメモ用紙にさらさらと鉛筆で名前を書いた。 私はその場所に戻る。
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