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それから、少しだけど気づかれないように、2人の仲を取り持つ手伝いをしようとした。
・・・胸に芽生えた棘には気づかない振りをして・・・。
しかし、その努力はあっさりとアルフレッドに気づかれてしまった。
彼が行動に出たのは、連合会議の日だった。
「アーサー、ちょっと来てくれ、いや、来るんだぞ!」
アーサーの左手首を掴み、反対意見は認めないとばかりに引っ張るアルフレッド。
「ちょ、おい!アルフレッド!!どこ行くんだよ、おいっ!!」
アーサーがどれだけ叫んでも、無視して歩いていくアルフレッド。
そして、手頃な会議室にアーサーを放り込み、鍵を掛けた。
その音に、騒いでいたアーサーがびっくりした。
「お、おい・・・!アルフr」
「ちょっと黙ってくれないかい。今聞くのは俺のほうなんだぞ。・・・イヴァンに何吹き込まれたんだい?」
びくっと肩を揺らすアーサー。
でも、イヴァンがアルフレッドが好きらしい、とは言えなかった。
「な・・・なんでもねぇよ」
「何でも無い訳がないんだぞ!君は君が思っているほど器用な人間じゃないからね!君の顔にも何かありましたって出てるんだぞ!」
「!!」
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