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そして、冬でもこんがり日焼けしたような肌のゴウは、太陽みたいに笑った。
「……お前ってさ、犬みたいだよな」
普段キツそうな眼差しをしているゴウだが、本当は奥二重でつぶらな瞳をしているせいか、笑うと目が柔らかく垂れる。
「犬?」
急激に胸が痛くなって、高鳴った。
急に何を言い出してんだ、このイケメン。ていうか、そのいかつい感じでその笑顔は反則だろ。
俺を殺しにかかってる。
「主人以外のとこには、絶対寄り道しないっていうか……阿呆みたいに懐いてくるっていうか」
恐らく、7年前とほとんど見た目が変わってない俺の外見を見たせいだろうか。
ゴウは、柔らかい笑顔を浮かべながら目を細め、昔を懐かしむようにそう言った。
だが、それを聞いた俺は、何処か腑に落ちないというか、反論をしたくなった。
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