恋人

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「赤外線で受信するから」 携帯のボタンをいじりながら、隼哉の顔がチラついた俺は、何かもやもやする感情にかられていた。 携帯なんか教えて、俺はゴウとのことは思い出にして、友達として付き合っていけんのか? どういう状況で、どんなパターンでも、ゴウと友達として接する自分が想像つくか? 別れるのがへたくそな俺は、今まで一度だって、恋人と気のいい友達に戻れたことはない。ましてや、ゴウなんか…… 手のひらに汗がにじんでいた。 一瞬で脳みそが痛いくらいフル回転して、色んな状況を考えていた。 だけど………… いや……無理だ。 出来ない。
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