恋人

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俺は、黙って自分のスライド式の携帯を閉じた。 「……俺またきっと、ゴウのこと好きになっちゃうから」 感情が剥き出したゴウに引きずられて、俺の口からも本音が飛び出した。 俺がそう言うと、ゴウは驚いたように細い瞼を見開いていた。 未だ癒えていない古傷を晒した俺は、ゴウの瞳からゆっくりと視線を下げた。 心臓が痛い。 「……だから教えられない」 感情的になるな。 なんで泣きそうになってんだ、俺。 もっと男らしくズバッと言えよ。
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