恋人

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「隼哉?」 『……なんだ、どした?』 仕事上がりなのか、電話に出た隼哉の低い声は、とても落ち着いた穏やかな声だった。 隼哉だ。 なんか声が聞けただけで嬉しくて、思わず癒されてしまった。 「今、仕事中?」 『いや、今終わったとこ。何?』 本当に仕事上がりらしい隼哉は、店の鍵を閉めているのか、電話口で何かガチャガチャ作業をしているらしい音が聞こえた。 何と言われても、ただ声が聞きたかっただけなんだけど。 そんなことは言えない。
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