恋人

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本当に疲れているらしい隼哉は、歩きながら咳をしていた。 「そうなんだ、お疲れさま。今週は休みの予定ないの?」 『今週はないけど。えーっと、店に親父がいっから、多分8は休めるかな』 「そっか」 さりげなく隼哉の休みの予定を聞き出した俺だったが。 3日からずっと働き通しで、8日しか休みがないってことは、普通に休ませてあげるべきだよな。 『なんだよ、人の予定なんか訊いて。遊びの誘いかなんか?』 「えっと……そうしようかなと思ったけど。隼哉、忙しそうだし」 『なんだよ、それ』 結局何が言いたいかよくわからない俺に対して、隼哉はなんだか苛々しているようだった。
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