恋人

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『ホモの男と関わって、お前まで頭がおかしくなったのか! なんでそれが異常だとわからない! これ以上、この家から恥晒しを出すな!!』 心の底から本気で愛した人を親に中傷され、非難され、失った俺は…… 人を裏切っても、人の気持ちを踏みにじっても、何も感じない人間になっていた。 だけど、違う……そうじゃない。 親なんか関係ない。 本当の怒りの矛先は自分だった。 『大志、ごめん。俺……もう無理…………付き合えない』 もしあの時俺が、もっと大人で、自立した生活をしていたら。 ゴウに、親なんか関係ないと言い切れる強い男だったら。 ゴウを失わずに済んだのか。 ずっと、そんなことばかりを考えていた。
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