鶏野斗盛がはじまる

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「で、それがどうしたんだよ」 「斗盛君よ、私達はなチキンなんだよ」 「えーと、へ?」 「自覚してないから教えてやろう。草食系といえばわかりやすいかな。こうやって男同士ならばなんの問題もなく振る舞えるのだが、女性となんらかのコミュニケーションを取る時、血が頭に上り、思うような言葉は出ず、結局は1番安全な選択をしてしまうチキン。まるでその時の自分は本当の自分ではないかのような、後になってその自分を腹立たしく思うが、また女性の前に立つと繰り返してしまう。…私はこの症状をベジタブルチキンと呼んでいる」 「いやいや俺がそんなへんてこりんな」 「その日好きな子と折角話せたのに二言で会話を終わらせてしまった」 「…っ。なんでそれを…!」 「女子を下の名前でなんて、とても呼べない。おはようすらまともに言えないのに」 「お…い、やめろやめてくれ…」 「隣の席の女の子が消しゴム落をとして、拾って上げるはいいが、どうしても『はい』の二文字が言えない」 「ぐはっ…やめて…」 「女の子と目を見て話せない」 「そうです!俺はベジタブルチキンです!!」
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