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いつもなら諦めるところだが、今日は田井中さんと約束しているいので、少し強めに言ってみる。
「今日は忙しいから、終わるまで軽音部に居てほしい、終わったらすぐに迎えにいくからさ。」
ここ最近の澪は、勇耶の背中に隠れながらも、少しは人と話せるようになってきている。
少しでも、軽音部のみんな共関係を取り戻せればと思い、田井中さんに提案してみたのだ。
長い沈黙のあと
澪は少し俯きながらも頷いてくれた。
「早く迎えに来て…ほしい。」
目尻にわずかに涙うを潤ませていた、少し罪悪感を感じてしまう。
「あぁ、わかった、じゃあ軽音部まで送るよ。」
澪と軽音部との関係は田井中さんが語ってくれた。
澪が軽音部を好きだった事…
軽音部のみんなが澪を好きだった事…
澪の事を語る田井中さんは笑っていた…、だがその裏に見える…
『悲』
まるで関係はもう戻らないと叫ぶような…
もし自分に記憶があれば、
澪は…
田井中さんは…
昔のままで居られたのかもしれない…。
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