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生徒会の会議は15分ほどで終わった。
澪を迎えに行くには早すぎるので、もう少し時間を置いてから軽音部に行くことにする。
ここ最近は、生徒会の仕事が疎かになっていたので、残っている仕事の手伝いをしようと思い会長に聞いてみる。
「真鍋さん、何か手伝える事ないですか?。」
すると、真鍋さん意外そうに首を傾げながら聞き返してきた。
「今日は、秋山さんと約束は無いの?」
「今日は軽音部に行ってるですよ。」
「そうなの…」
微かな笑みが零れる。
「お茶入れてきますね。」
夕暮れの教室には、ボールペンを走らせる音や、秋の少し冷たい風が優しく満ちていた。
この学校に戻ってきて以来、澪や軽音部の事で少し疲れていたのか、
こうして過ごす静かな時間はすごく落ち着いた。
そんな気分に浸って居ると、不意に真鍋さんが書類に目を通しながら話しかけてきた。
「唯…、頑張ってた?。」
「…はい。」
「軽音部のこと嫌いにならないであげてね。」
「はい。」
マグカップを真鍋さん机に運ぶ、
『ありがと』と言うとまた書類に目落とし始める。
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