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ー………… 「あらー、麻友ちゃん!いらっしゃい!」 実家にお邪魔するのも、今月で何度目だろうか? 家族の方々とも仲良くて、冗談混じりの会話が飛び交う。 暖かい家庭で、お母さんには、「麻友ちゃんなら、いつでも遊びにおいでね」って、毎回言われるくらい…。 この家の方々は、なんて良い人ばかりなんでしょうか…。 実の部屋に行き、何するかと思えば 「なー、これこれ!!麻友やりたいって言ってたじゃん?」 袋をがさがさと漁っていた実の手には、前からやりたかったゲームソフト。 人間が絶命した東京が舞台になっていて、動物を操るゲーム。 「あ、うんうんっ!」 「………やる?」 「…………やる」 「よし!じゃ、ちょっと待ってな」 あ。また笑顔。 それにプラスして、頭をぽんぽん叩いてから、ゲームの準備に取り掛かった実。 今私の顔は、真っ赤でしょう。 「暑いー」とか言って、誤魔化してみる。 あんなの反則です…! 実際、ゲームは意外と難しく…何回も死にました。 何回もやり直したけど、上手くいかず休憩…と言う名の、投げ出し。 「…………むずい」 「うん…、意外と…」 「………。」 「………麻友」 会話が切れ、いきなり口を開いた実の声は、いつもの雰囲気ではなくて…思わず、肩に力が入った。
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