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ー…ギリッ 首に絡まる指に力が込められた。 ヒュッと喉の奥から音がして、だんだん肺の中の酸素が薄くなっていく。 酸欠で頭がくらくらする…。 「愛してる」 彼が私に言った言葉は、私の耳には届かなかった。 (ああ。私はこのまま"逝く"のかな?) 私のナカにある、彼のそれが腹の上に欲望をぶちまけ、行為は終わった。 いつから、 いつから私は、道を踏み外してしまったんだろう? 「……愛してるよ…」 彼は、言う。 この行為に、気持ちなんて無い。 偽りで、ただの飾りでしかない言葉を…。
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