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ー………
まだ、私達が高校生だった話。
幼なじみってだけあり、仲が良かった。
異性には見れなくて…、下ネタなんか話できちゃうくらい、あまり意識していなかった。
「ばーか、女は胸だって!」
「何それ!でかければいいわけ?」
「はいはい。ひがみですねー」
「…うるさいっ」
「ぅ゛」
女の子なら…平手打ちの方が可愛いでしょうが、みぞおちにグーを決めてあげました。
痛みからか、踞る実に…流石にやり過ぎたかと心配した時
「えー、実大丈夫ー?」
「げほっ…、こんくらい大丈夫」
「もー。心配したぁ」
クラスでも可愛い部類に入る、
染谷 律(そめや りつ)が駆け寄り、背中を擦っていた。
…そう、この2人は付き合ってる。
「麻友、やり過ぎだよー…」
「…ごめんねー、あまりにも失礼な事言うから、つい」
律が苦手だ。
私とは何もかもが正反対の律が。
髪は長く、胸下まである
色白で、女の子って感じの匂い
化粧だって、毎日ばっちり
私なんか…
髪はショート
色白だけど、ただ小さい幼少体型
化粧は休みの時しかしない
なんでこうも正反対なんでしょうか。
神様は、平等じゃないんですね。
実は、こんな感じの人が好きだったんだね
ふわふわした、女の子が…。
この頃から、私は実に恋をしてるのに気付いた。
気付かなかっただけで、ずっと好きだったのかもしれない。
伝える事無く散ったけど、この関係を崩すくらいなら、言わないでおこうと…誓った。
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